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心の処方箋

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2026/02/10

僕は、いまでも手紙を書く。

メールやLINEが当たり前になった今でも、だ。

今朝も、書いた。

 

自他共に認める筆まめ、というより、

「書かずにいられない性分」なのかもしれない。

とにかく、よく書く。

 

書くのが好きかと聞かれたら、嫌いではない。


でも、それ以上に大きいのは、

ちゃんと伝えたいという気持ちだ。



 

昔から、本を読むと、じっとしていられなかった。

 

心に残る一文に出会うと、

「ありがとうございます」で終われない。

 

本に挟まっている読者カードに、

その時の自分の状況や、

救われた一文、

なぜ胸に残ったのかを、正直に書いて送った。

 

するとある時、

著者本人から、直接、手紙が届いた。

形式的なお礼ではなく、

「あなたの言葉に、こちらが励まされました」と。

 

その後、実際に会うことになり、

静かな喫茶店で、人生の話をした。

 

不思議なご縁だったけれど、

振り返ると、書いたから、始まったご縁だった。

 

僕は文具屋さんが好きだ。

 

便箋を選ぶ時間、封筒の紙質、

シールを一枚貼るかどうかで迷う、その間。

すべてが、「相手を思う時間」だからだと思う。

 

字が綺麗ですね、と言われることがある。

 

でもそれは、才能でも技術でもない。

きっとただ、

雑に伝えたくなかっただけだ。

 

カウンセリングでも、同じことを思う。

 

早く答えを出すより、

急いで安心させるより、

その人の言葉が、自然に出てくるのを待つ。

 

相手を思って続けてきたことは、

不思議と、あとから形になる。

 

無理に上手くなろうとしなくても、

「想い」があれば、続くし、深まる。

 

ブログも、手紙も、

僕にとっては同じ延長線上にある。

 

自己表現というより、

ご縁の手入れのようなものだ。

 

急がなくていい。

上手く書かなくていい。

 

ただ、想いを込める。

 

それだけで、

言葉は、ちゃんと行くべきところへ届く

と思う。

2026/02/09

「思ったより、身長が高いんですね」

よく言われます。

 

177センチあります。

でも、なぜか見た目は低く見えるらしい。

 

不思議なものです。

 

 

東京に来る前まで、体重は55キロ。

とにかく、増やしたかった。

 

食べても、食べても、増えない。

筋トレしても、増えない。

プロテインも、努力も、ことごとく空振り。

 

「せめて普通体型になりたい」

それが、当時の切実な願いでした。

 

 

それが東京に来て、三年半。

気づけば70キロ。

 

……増えた。

ちゃんと、増えた。

 

やったー!

これでようやく「標準体型」と言っていい。

 

……はずなのに。

 

今度は、こう思っている自分がいます。

 

「ちょっと、身体を絞りたいな……」

 

増やしたい、増やしたいと願っていたのに、

増えたら増えたで、今度は痩せたい。

 

なんだかな、です。

 

 

人って、ほんとうに面白い。

 

足りない時は、欲しくなる。

手に入ったら、今度は手放したくなる。

 

結局、

人はどんな状況にいても、ないものねだりをする生き物

なんでしょうね。

 

 

でも、最近はこう思います。

 

文句が出るのは、

「まだ生きてる証拠」

「欲がある証拠」

「感覚が鈍っていない証拠」

 

悪いことばかりじゃない。

 

大事なのは、

「満たされない自分」を責めることじゃなくて、

「また、ないものねだりしてるな」って

少し笑って眺められること。

 

それだけで、

人生はだいぶ、やさしくなります。

 

 

今日も、

増えた身体と、

痩せたい気持ちを、

両方抱えたまま。

 

それでも、

まあ、悪くないなと思っています。


2026/02/07

2026年2月7日、

「第9回 生命を見つめるフォト&エッセー」表彰式が

東京都内にて開催されました。




このたび、拙作エッセイ

「完治と閉院の日に」が

日本医師会賞を受賞し、

表彰を受けました。


本作は、20代で指定難病を経験した患者としての視点から、

医療と命に向き合う時間を記録したエッセイです。


治療の過程で出会った医師の姿勢や言葉を通して、

医療が人の人生に与える影響を見つめ直すことを目的として執筆しました。


医療・看護・患者との関わりや、

人間や動植物の「いのちの輝く一瞬」をテーマとする本公募において、

本作を選出いただいたことを、

大変重く、ありがたく受け止めています。


今後も、これまでの経験を言葉にしながら、

誰かの人生に静かに寄り添う活動を続けてまいります。


本企画に携わられた関係者の皆さまに、

心より感謝申し上げます。

2026/02/06

これまで、本当にたくさんの人をカウンセリングしてきました。

 

時間も、お金も、勇気も使って、ここまで来ている。

 

それなのに——

変わらない。

変えようとしない。

 

その姿を前に、正直、何度も悶々としてきました。



 

僕は、ずっと伝えてきました。

 

  • 自分を責めなくていい
  • 拗ねている場合でもない
  • わかってもらおうとしなくていい
  • 自己肯定感や自信が整うのを待たなくていい

 

とにかく、動こう。

 

実際、動いた人は、確実に変わりました。

 

結果が出た人もいれば、人生の流れが変わった人もいる。

中には、病気が治った人もいました。

 

一方で、ほとんどの人は変わらない。

理由は、とてもシンプルです。

 

その場に居続けているから。

 

学び続けている。

癒され続けている。

分かってもらおうとしている。

 

でも、「今までと違うこと」は、

していない。

 

その場にいても、人は変わりません。


変わりたいなら、今までと違う選択をするしかない。

生き方や、在り方を、少しでも変えるしかない。

 

誤解してほしくないのは、

これまでの生き方が「間違っていた」と言いたいわけではありません。

 

よくここまで、耐えてきた。

よく頑張ってきた。

それは、事実です。

 

でももし、

苦しい。

しんどい。

このままは嫌だ。

 

そう思っているなら——

今、変わるしかない。

 

誰かが変えてくれるわけじゃない。

環境が整うのを待っても、何も起きない。

 

変わらない選択をしている限り、

人生は、ちゃんと“変わらないまま”でいてくれます。

 

正直に言うと、

変わらない人を見続けるのは、つらいです。


ここまで来ているのに。

あと一歩なのに。

 

そう思う場面を、何度も見てきました。

 

変わることが、正解だとは思っていません。

でも、しんどいなら。

苦しいなら。

 

変わろうよ。

 

僕は、そう言い続けます。

一緒に、やろう。

逃げずに、現実を動かそう。

 

それが、僕の仕事であり、
僕がこの場に立ち続けている理由です。

2026/02/05

「生き残ってしまった人の、言葉にできない孤独」


これは

・難病を越えた人

・大切な人を見送った人

・人生の底を知ってしまった人


が、誰にも言えずに抱えている感情です。




今日は、

あまり表では語られない話をします。


共感されにくいし、

言葉にすると誤解もされやすい。


それでも、

これを必要としている人が

きっといると思うからです。




生き延びたあと、

人は必ずしも「前向き」になるわけではありません。


むしろ、

言葉にできない孤独を抱えることがあります。


「助かってよかったね」

「元気になってよかったね」


そう言われるたびに、

笑顔で頷きながら、

心の奥で思ってしまう。


――本当に、そうだろうか。


生きたかった人が、亡くなり

生きたくても生きられなかった人がいて

それなのに、自分は生きている。


この感覚を、

誰に説明できるでしょうか。


感謝しなければいけない。

前向きでいなければいけない。

もう大丈夫な人でいなければいけない。


でも、

心はそんなに器用じゃありません。


僕自身、

何度も「生きてしまった」と感じたことがあります。


喜びより先に、

戸惑いが来る。


希望より先に、

責任のような重さが来る。


「この命を、

どう使えばいいんだろう」


そんな問いが、

静かに、何度も立ち上がってきます。


ここで、

無理に答えを出そうとしなくていい。


使命を探さなくていい。

意味づけを急がなくていい。


生き残った人は、

しばらく“迷っていていい”。


これは、逃げでも弱さでもありません。


人は、

一度“死の近く”を通ったあと、

同じ速さでは生きられなくなります。


同じ価値観では、

もう戻れない。


だから、

違和感があって当然なんです。


もし今、あなたが

・生きているのに、置いてきぼりの感覚がある

・喜ばなきゃいけないのに、喜びきれない

・誰にも話せない気持ちを抱えている

なら、これだけ覚えておいてください。


あなたは、壊れていません。

ちゃんと、生き直している途中です。


生き残ったことに、

立派な理由はいりません。


役割も、使命も、

後からでいい。


今日はただ、

呼吸して、

ここにいる。


それだけで、

この命は、ちゃんと尊い。
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