こんにちは。
神社昌弘です。
先日のゴールデンウィーク、ある友人から、ふと届いたメッセージがありました。
「たすけて」
そのひと言に、迷わず動きました。
風邪をこじらせて、しばらく動けないとのこと。
ドラッグストアで、風邪薬、栄養ドリンク、ビタミンゼリー、冷えピタに食料品――
思いつく限りのものを詰め込んで、お見舞いに向かいました。

手渡しながらふと思い出したのは、
僕がクローン病で、長く寝たきりになっていた頃のことでした。
病人は、つらい。
でも、目の前の人がつらそうにしているのに、何もできない看病する側の方も、
同じくらい、いや、それ以上につらいのかもしれません。
あの頃、母はどんな想いで、僕のことを見守ってくれていたのだろう?
毎晩、点滴が止まっていないか、2時間おきに僕の部屋をのぞいていたと聞いたとき、言葉にならない気持ちが込み上げました。
病気の本人以上に、看病する人が“何もできない苦しみ”を抱えていること。
今になって、ようやく、少しだけわかるようになった気がします。
ただ「ありがとう」。
それしか言えない。
でも、それだけは、ちゃんと伝えたいと思いました。
カウンセリングをしていると、よく聞かれます。
「心配しすぎる性格を、どうにかしたい」
「もう少し、ラクに生きられるようになりたい」
「頑張りすぎて疲れてしまう自分を、変えたい」——と。
けれど、
「心配しないでください」
「頑張らなくていいんですよ」
そんな言葉は、案外、響きません。
それは、すでに本人が一番よくわかっているから。
それができないから、苦しんでいるのです。

人の性格や気質というのは、長い時間をかけて培われたもの。
それを変えるには、「気合い」や「一言」では動かないのが現実です。
でも、その中でも希望はある。
それは、
「変わりたいと思っている自分が、ここにいる」
という事実です。
変われないのではなく、
今はまだ、本気で変わる準備が整っていないだけなのかもしれません。
人は、ある意味、“死ぬような体験”をしないと、本気では変われない。
僕自身も、クローン病を通してそれを体験してきました。
だから、カウンセリングでは焦らずに、
相手の話をただ、誠実に聴きます。
アドバイスではなく、傾聴と尊重からはじめます。
小さな気づきが、
やがて大きな行動に変わるその瞬間まで、
信じて、付き合い続けるのが僕の仕事です。
それでも、特に“身内”に対しては、
なかなか変化を信じられない自分が顔を出します。
言っても伝わらない。
わかってもらえない。
何より、心がすり減る——
だからこそ、僕はあえてこう伝えたい。
「変わってもいいし、変わらなくてもいい。
でも、いま苦しいなら、“いまと同じこと”を繰り返さない方がいい。」
その一歩が、いつかあなた自身の未来を救ってくれるから。
今日もまた、そんな想いを胸に、
僕はひとりひとりと向き合っています。
ゴールデンウィークに、映画『ベイマックス』を観ました。

…といっても、もともと僕は、
ディズニーも、アニメも、まったく興味がなかったタイプです。
きっかけは、友人からのプレゼント。
ディズニーランドのチケットをいただいて、
“人生で初めて、大人になってからのディズニー”へ。
そして、ふらっと乗ってみたアトラクション――
ベイマックスのライド。
最初は、「なんなのこの雪だるま?」くらいの感覚だったんですが(笑)、
なぜか、印象に残ったんです。
ゆるくて、真っ白で、
何を考えてるのかわからないけど、なんだか、気になる存在。
そして、帰ってから映画を観てみた。
正直、びっくりしました。
子ども向けかと思いきや、
大人こそ、心を揺さぶられるストーリー。
「ケアとは何か?」
「癒しとは何か?」
まさに、カウンセラーとしての自分にも深く刺さるテーマでした。
ベイマックスは、人の心を癒すロボット。
でも、彼がしていることは、
実は僕たちが日々やっていることにとても近い。
ただ黙ってそばにいること。
必要なときに声をかけること。
相手の痛みを“評価せず”に、認めること。
それは、何か特別な力ではなく、
「誰にでもできる、やさしさの形」
だと改めて感じました。
僕もまた、誰かの心のベイマックスになれるように。
今日も、声を聴きながら過ごしています。
…それにしても、ベイマックス。
なんであんなに、かわいいんでしょうね(笑)
僕は時々、一人でカラオケに行きます。
理由は単純。
ただ、大きな声を出したいだけ。
ストレスを発散したくて。
そして、何より――ただ楽しみたいから。
でも、不思議なもので、
2回目、3回目と通ううちに、少しずつ“変化”が起きました。
最初は歌うことが純粋に楽しかったのに、
いつの間にか、画面に表示される“点数”が気になり出していたんです。
「え、89点か…。もう一回やり直そう」
「95点超える曲だけ、選ぼうかな」
そんなふうに、“楽しさ”よりも“正しさ”を求めて、
「うまく歌える曲」ばかりを選ぶようになっていた。

これって、人生と似ているなと思いました。
ほんとは歌いたい曲がある。
ほんとはやってみたいことがある。
でも、「失敗したくない」
「うまく見せたい」
「人からどう見られるか気になる」――
そんな理由で、
“うまくやれること”ばかりを無意識に選んでしまっていた。

大人になるって、
そういうことなんだろうか。
無難にこなすこと。
叱られないように動くこと。
目立たずに、安全に生きること。
でも、本当にそうだろうか?
それって、自分の人生を「点数」で測るようなものじゃないか?
もちろん、まわりの目も気になります。
うまくやりたい気持ちもあります。
でも、それよりも、
「心から楽しむ」という感覚だけは、忘れたくないと思いました。
“正しさ”に縛られて、
“楽しさ”を見失ってしまうくらいなら、
たとえうまくできなくても、
自分がワクワクする方を、選びたい。
今、あなたがやっていること。
ほんとうに心が動いていますか?
それは、「歌いたいから歌ってる」ことですか?
僕は今日も、点数は気にせず、
ちょっと懐かしい好きな曲を、
誰もいない部屋で思いっきり歌いました。
正解じゃなくて、
共鳴するものを選べる人生でありたいですね。
神社 昌弘
こんにちは。神社昌弘です。
今日は少しだけ、私がなぜこの仕事をしているのか、その原点についてお話ししたいと思います。
私が20歳の時、突然「クローン病」という難病を発症しました。
大学生でした。
これから人生を切り拓いていこうという時に、
「一生治らない」と言われる病気に、いきなり立ち止まらされたのです。
その後、8度の手術と、4年間の絶食生活。
口から何も食べられず、点滴だけで命をつなぐ日々が続きました。
若さも夢も未来も、
すべてが遠く感じられ、
正直、「なんで自分だけが…」と何度も思いました。
でも、そんな苦しみの中で、
少しずつ見えてきたものがありました。
■ 「心の状態」が、身体や病気の向き合い方に大きく影響すること
■ 「誰かに話せる」ことで、自分を取り戻せる瞬間があること
■ そして、「痛みを知った人」だからこそ寄り添えることがある、ということ
これらの体験が、
今の私のカウンセリングの土台になっています。
2016年には、テレビ東京『生きるを伝える』という番組に出演し、
この経験についてお話しさせていただく機会をいただきました。

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全国放送で自分の病気の話をするのは、正直とても勇気が要りました。
でも、それ以上に、「この経験が誰かの力になれば」と願っていました。
今では、3万件を超えるカウンセリングを重ね、
少しでも“生きづらさ”を抱える方に寄り添いたいという思いで、
日々、画面越しや対面でお話を聴かせていただいています。

痛みや悲しみは、
それだけでは「意味のない苦しみ」に感じるかもしれません。
でも、そこから誰かに手を差し伸べられる力に変わったとき、
人生は少しずつ、希望の方向へと動き出す。
私は、それを身をもって体験してきました。
だから、もしあなたが今、
自分の道に迷っていたり、心に疲れを感じているなら、
どうか思い出してください。
「今いる場所が、終点ではない」
ということを。
そして、よかったら、
私と一緒に「心を整える時間」を持ってみませんか?
あなたの中にある光が、また輝き出すように。
そのお手伝いができたら、何よりうれしいです。
神社 昌弘