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優しい「止まり木」

2020/07/27
優しい「止まり木」

こんにちは。

かんじゃまさひろです。

4年前のブログを読み返していると、
  • 昼間にカウンセラー
  • 夜間にバーテンダー

昼も夜も、必死になって働いていました。

 

独立起業して、お金に困り始めて「これではいけない」「なんとかしなきゃ」と思い、飛び込んだのが『夜の街』

いまはコロナの影響によって『夜の街』が大変な状況で、しかも、多くの人たちが、全てをよく知らないままに差別や偏見を持っているため、更に大変な状況です。
それらを目にする度に、心が痛くなります。

あの頃、正直なところ、僕自身も、夜の街に対して差別や偏見を持っていました。

ごめんなさい。

でも、実際に僕自身がバーテンダーとして働いてみると、気づくことや分かること、感じることや考えること、新たに見えることが沢山ありました。

 

生まれて初めて怒鳴られて、罵倒されて、本気で喧嘩して…

社会の現実と厳しさ、裏側の事情も教わりましたし、悔しくてもどかしい想いはいっぱいしましたが、素晴らしいお客様との出逢いも沢山あって、生き抜く知恵と人としての在り方を学ばせていただくことができました。


あの時の経験は、いまとなっても、かけがえのないものです。


あの経験があるからこそ、どんなにお金の不安があっても、「自分でなんとかする」「なんとかできる」と信じることができています。

 

バーテンダーとは…
「バー:止まり木」と「テンダー:優しい」の二つの単語が組み合わさってできたもので、「優しい止まり木」という意味があります。


夜の街の重い扉の向こう側で…

安心と安全、秘密を守りながら、時には薬にもなり、時には毒にもなるかもしれない「お酒」を通して、お客様と真正面に向き合い、ただ静かに聞き、ただありのまま受け止めることが仕事です。

 

誰しも、人には言いたくても言えないことや伝えたいのに伝わらないこと、わかってほしいのにわかってもらえないことがあります。

時には誤解されたり、あえて嘘をつき通さないといけないこともありますよね。


そんな中で、その想いを、ただ静かに受け止めてもらえる「場所」があれば、人はまた頑張ろうって思うことができます。

あの時の経験が、いまの僕のカウンセリングにも生かされているのですが…
こんな時代だからこそ、胸の奥に抱えた想いを吐き出す必要があると思いますし、誰かに受け止めてもらうことが、明日を生きる希望にもつながると思います。

いまは、夜の街で聴いてもらうことは難しいですが、日常生活やオンライン、あなたの意識と行動次第で、いつでも、どこでも、誰もが「優しい止まり木」になれます。

ほんのちょっとの余裕と少しの勇気を持って、大切な人と真正面に向き合い、ただ静かに聞き、ただありのままに受け止めることができたらいいですね。