東京・池袋・オンライン
 

処女作『あなたにしか起こせない奇跡』が電子書籍になりました

2026/08/28

このたび、僕の処女作

『あなたにしか起こせない奇跡』が、電子書籍になりました。




僕にとって、とても大切な一冊です。


というのも、この本には、

今の僕につながる「原点」が書かれているからです。


病気のこと。

父の死のこと。

家族のこと。


幼い頃から感じていた、目には見えない世界のこと。


そして、

「人は、絶望の中からでも、もう一度生きていくことができるのか」

そんなことを、若かった僕なりに、必死になって考え、書きました。



29歳の僕が書いた本です

この本を書いたのは、29歳の頃でした。


今の僕から見ると、

若くて、

怖いもの知らずで、

ちょっと傲慢で(笑)、

そして、驚くほど真剣でした。


自分に起きたことには、何か意味がある。


この経験を伝えなければいけない。

誰かの役に立たなければいけない。


そんな思いが、ものすごく強かったのだと思います。


原稿を書き始めると、胸の中に溜まっていたものが一気にあふれるように、数日のうちに形になりました。


当時はまだ、著者としての実績もありません。


それでも、原稿の入ったUSBと紙の原稿を持ち歩き、

「いつか誰かに読んでもらえるかもしれない」と出版社を探していました。


そして、ご縁をいただいたのが、東洋出版株式会社さんでした。



僕の人生が変わった出来事

17歳の夏、父が突然亡くなりました。


家族で海水浴へ行った日のことでした。


泳ぎの得意だった父が、家族の目の前で溺死しました。


それまで医師を目指していた僕は、この出来事をきっかけに、

「生きるとは何だろう」

「人はなぜ生きるのだろう」

と考えるようになりました。


そして20歳の頃。


今度は僕自身が、クローン病という指定難病を発症しました。


何度も手術を受け、

食事をすることさえできなくなり、

鼻からチューブを入れて栄養を摂る生活が続きました。


食べられない。

思うように外へ出られない。


周りの友人たちは就職し、人生を進んでいく。

僕だけが取り残されていく。


一時は、本気で生きることを諦めようとしたこともありました。


けれど、その中で少しずつ、

「今日できることをやってみよう」

と思えるようになりました。


一歩だけ。

そして明日は、もう一歩。


そんな小さなところから、僕の人生は再び動き始めました。



「奇跡」の意味も、変わりました

当時の僕は、「奇跡」という言葉を、今よりずっと特別なものとして考えていました。


難病から回復すること。

不思議な出来事が起こること。

目には見えない世界から何かを受け取ること。


そんなことを「奇跡」だと思っていたのです。


けれど、あれから長い年月が経ちました。


カウンセラーとして3万件以上のご相談を受け、

たくさんの人生と向き合ってきました。


そして今は、少し違うふうに思っています。


奇跡というものは、もっと静かなものなのかもしれない、と。


朝、目が覚めること。

「何か食べたいな」と思えること。

誰かの言葉に、ふっと涙が出ること。


もう一度やってみようかな、と思えること。


「あの時、もう人生は終わった」

と思っていた人が、少しずつ別の形で歩き始めること。


それだって、十分に奇跡です。



「人生を変える」より、「人生を整える」

若い頃の僕は、誰かを「救いたい」と思っていました。


もしかしたら、自分自身がたくさん傷ついていたからこそ、

誰かを救うことで、自分も救われたかったのかもしれません。


今は、少し違います。


僕は、誰かの人生を変えることはできません。

人は、そんなに簡単には変わりません。


でも、

整うことはできます。


呼吸を整える。

暮らしを整える。

心の置き場所を整える。


そうすることで、人は少しずつ、

自分自身の人生へ戻っていくことができます。


今の僕が大切にしている

「整えることで、生き直す。」


という考え方も、振り返ってみれば、

この本の中にその種がたくさんありました。



時を越えて、もう一度

今回、東洋出版株式会社さんを訪問したことをきっかけに、

担当者さんから電子書籍化をご提案いただきました。


まさか、こうして年月を経て、

この本をもう一度世に送り出すことになるとは思っていませんでした。


改めて読み返してみると、

「ずいぶん力が入っているなぁ」

と思うところもあります(笑)。


今なら、違う表現をするところもあります。


けれど、それも含めて、29歳の僕です。


未熟だったことも、

苦しかったことも、

必死だったことも、

どうしても生きたかったことも。


全部、今の僕につながっています。


だから今回は、昔の文章を「今の自分に合わせてきれいに直す」のではなく、

あの頃の僕が精一杯生きて、精一杯書いた証として、もう一度送り出すことにしました。



人生の途中で、立ち止まっている方へ

もし今、

人生が思い通りにいかない方。


病気の中にいる方。

大切な人を失った方。


もう一度やり直したいけれど、どこから始めればいいか分からない方。


そんな方がいらっしゃったら、

焦らずに、この本を開いていただけたらと思います。


何か特別な答えが書かれているわけではありません。

 

ただ、一人の人間が、

何度も転び、

何度も絶望し、


それでも、

「もう一度、生きてみよう」

と思えるところまで歩いてきた記録です。


僕だけが特別だったわけではありません。

僕だけに奇跡が起きるわけでもありません。


あなたの人生にも、

あなたにしか起こせない奇跡があります。


そしてそれは、案外、

今日をもう一日生きてみることから始まるのかもしれません。


『あなたにしか起こせない奇跡』

著者:神社昌弘

Amazon Kindleにてお読みいただけます。

https://amzn.asia/d/02Ixz9vO


東洋出版株式会社の皆さま、

そして今回、電子書籍化をご提案くださったAさんに、

改めて心より感謝申し上げます。


若き日の僕から、今を生きるあなたへ。

そして、今の僕から、あの日の僕へ。

よく生きてきたね。


神社昌弘