年末が近づくと、
「特別な出来事があったわけでもないのに、なんだか疲れる」
そんな感覚を抱く方が増えてきます。
仕事が極端に忙しいわけでもない。
大きなトラブルがあるわけでもない。
それでも、心が落ち着かず、頭の中がざわつく。
この状態を、
「自分が弱いから」
「年齢のせい」
「気合が足りない」
そう捉えてしまう方も少なくありません。
ですが、カウンセリングの現場で長くお話を伺ってきて、
はっきり言えることがあります。
年末に疲れている人ほど、たいてい真面目です。
年末になると一気に増えるのです。
LINEが来る。
メールが届く。
SNSを開けば、誰かの近況や感情が流れてくる。
反応する。
考える。
気を遣う。
これを一日中、無意識に繰り返していたら、
心が疲れないほうが不思議です。
だから、年末に整えるべきなのは、
前向きさでも、気合でもありません。
整えるべきなのは、
「反応の数」です。
やることを大幅に減らせなくても構いません。
人付き合いを断れなくても大丈夫です。
ただ、
「すぐ返さなくていい時間」を
意図的につくってみてください。
驚くほど心が静かになります。

「そんなことをしたら、人間関係が悪くなるのでは?」
と心配される方もいますが、
実際には、ほとんど起こりません。
むしろ、
余裕が戻ることで、
言葉が穏やかになり、
関係がラクになることのほうが多いのです。
また、年末になると、
「来年の目標を決めなければ」
「方向性をはっきりさせなければ」
という焦りも生まれやすくなります。
ですが、心が疲れている状態での決断は、
だいたいズレます。
年末は、
無理に決めなくていい時期です。
そうすると、
年明けに自然と答えが浮かんでくることも多い。
人生の良い選択は、
追い込んだ頭より、
緩んだ心から生まれるからです。
今週末(12/20)は、新月と大安、一粒万倍日が重なります。
こうした日を、
「何かが起きる日」と捉える方もいますが、
私は「意識と行動を整えるのに都合のいい日」
くらいに考えています。
派手な願掛けは必要ありません。
何を増やしたいのか。
何を減らしたいのか。
今月できる一番小さな一歩は何か。
それを静かに言葉にするだけで十分です。
未来は、
大きな決意ではなく、
こうした地味で現実的な選択の積み重ねによって、
少しずつ形を変えていきます。
年末は、
頑張るための時期ではなく、
整えるための時期。
もし今、理由のわからない疲れを感じているなら、
それはあなたがダメだからではありません。
真面目に、誠実に、
ここまで生きてきた証拠です。

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