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型に憧れ、型から離れた僕の話。

2025/04/26

昔、僕は書道、茶道、華道を習っていました。

小さな頃から、父や母に教わったり、

その後も、きちんと教室に通ったりして。


イギリスで日本語教師をしていた頃には、

日本文化を伝えるために、

生徒たちにそれらを教えたこともありました。


どれも、本当に素晴らしい世界でした。

でも、どれも数年しか続かなかった。


別に、嫌いでやめたわけじゃない。

むしろ、その奥深さに、心から敬意を抱いていました。


ただ、「道」がつく学びは、深くなればなるほど、

型が厳密に決まり、はみ出すことが許されない世界になる。

それに、僕は、どこか息苦しさを感じてしまった。


もっと自由でありたい。

もっと、自分らしく在りたい。


そう思う気持ちが、だんだん強くなって、

その場を離れる選択をしてきたんだと思います。


昔は、そんな自分を責めていました。

「続かないなんてダメだ」とか、

「ちゃんとできない自分は弱い」とか。


でも、今は少しだけ、思えるようになりました。


型通りも、素晴らしい。

自由でいることも、素晴らしい。

どちらが正しいとか間違っているとかじゃない。


何より、

あの時、ちゃんと伝統にふれたこと。

あの時間があったからこそ、

今の僕の中に、“静かな芯”みたいなものが、

育っている気がします。


学べたことに、心から感謝しています。

たとえ、道半ばであったとしても。