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気にはしても、苦にしない。

2026/06/02

どうしても、

誰かの言葉が頭から離れないことがあります。


もう終わった出来事なのに。

相手は忘れているかもしれないのに。


なぜか自分だけが、

何度も思い出してしまう。


そんな経験はないでしょうか。




僕にもあります。


17歳で父を亡くした時。

20歳でクローン病になった時。


たくさんの方が言葉をかけてくださいました。


励ましもありました。

優しさもありました。


今でも感謝している言葉がたくさんあります。


その一方で、

忘れられない言葉もあります。


きっと相手に悪気はなかった。

むしろ励まそうとしてくださったのだと思います。


それでも、

当時の僕には苦しかった。


若い頃は、

「あの人はなぜあんなことを言ったのだろう」

「自分が悪かったのだろうか」

そんなことを何度も考えていました。


でも、

ある時気づいたのです。


人は、

忘れようとすると忘れられない。


気にしないようにすると、

余計に気になる。


だから僕は、

無理に忘れようとすることをやめました。


気になるなら、

気になってもいい。


悲しいなら、

悲しんでもいい。


腹が立つなら、

腹が立ってもいい。


そう思うようになりました。


そして何より大切なのは、

「気にしている自分を責めないこと」

だと思っています。


優しい人ほど、

「まだ気にしている私が悪い」

「いつまで引きずっているのだろう」

そうやって、

傷ついた自分をさらに責めてしまいます。


でも、

傷ついたのです。


悲しかったのです。

忘れられないほど辛かったのです。


だったら、

気になるのは自然なことです。


まずは、

「そりゃ気になるよね」

と自分に言ってあげてもいいのではないでしょうか。


僕は父を亡くしたことも、

病気になったことも忘れてはいません。


今でも思い出します。


ただ、

昔ほど苦しくはありません。


なぜなら、

あの頃の痛みよりも、

その後にもらった優しさの方が大きくなったからです。


支えてくれた人。

話を聞いてくれた人。

信じてくれた人。


人生は、

嫌なことを忘れるためのものではないのかもしれません。


悲しみを消すためのものでもない。


傷を抱えながら、

それでも少しずつ、

幸せを増やしていくものなのだと思います。


だから今日。


もし誰かの言葉が頭から離れないなら。


無理に忘れなくていい。

無理に許さなくていい。

無理に前向きにならなくていい。


ただ、

気にしている自分を責めないでください。


忘れられないことがあってもいい。

気にしてしまうことがあってもいい。


それでも、

あなたは今日まで生きてきました。


本当は、

それだけですごいことだと思うのです。