「もう許せない」
そう思ったこと、
きっと誰にでもあると思います。
「やり返したい」
という相談は、本当に多いです。
でも実は、
その感情を持つ人ほど、
真面目で、
優しくて、
ずっと我慢してきた人だったりします。
だからまず、
その気持ちを責めなくていい。
本当に苦しかったのだと思います。
ただ──
ここで、
感情のまま戦い始めると、
人生はさらに苦しくなります。
今日は、
僕の家系に伝わる、
少し不思議な話を書こうと思います。
時は、
用明天皇の時代。
第三皇子と共に、
鬼が棲みついたと恐れられた
「大江山」へ向かった一団がありました。
その中に、
僕の祖先がいたと、
祖父から聞かされて育ちました。
人々は皆、
刀を抜き、
鬼と戦うのだと思っていた。
でも、
祖先がやったことは違いました。
鬼と戦わなかったのです!
彼は、
鬼の正体を見抜いていた。
鬼とは、
“人の姿をした存在”であり、
さらに、
その土地に蔓延する
淀んだ「気」が、
人を狂わせていたのだと。
だから、
刀ではなく、
祓いと祭祀で、
場を整えた。
荒れた土地を清め、
澱んだ気を鎮めていくと、
鬼たちは、
自ら消えていった──。
この話を初めて聞いたとき、
僕は鳥肌が立ちました。
「戦わずして勝つ」
これは、
単なる昔話ではなく、
今の時代にも通じる智慧だと思ったのです。
心理学には、
「投影」
という考え方があります。
相手を憎み続けるほど、
意識は相手に支配されていく。
つまり、
戦えば戦うほど、
相手中心の人生になってしまうのです。
スピリチュアルでも同じです。
怒りや執着で繋がった相手とは、
エネルギー的にも離れにくくなる。
だから、
本当に大切なのは、
相手を叩きのめすことではありません。
自分を整えることです。
そうすると不思議と、
相手の毒に飲み込まれなくなっていく。
そして、
必要以上に反応しない。
ただ、
静かに、
自分の人生を生きる。
すると最後に、
一番大きな変化が起きます。
それは、
「幸せになることを、自分に許せる」
ということ。
実は、
これが一番効きます。
あなたを傷つけた人は、
あなたが苦しみ続けると思っている。
でも、
あなたが、
穏やかに笑いながら、
人生を立て直し始めると、
相手はそこで初めて、
「もう支配できない」
と気づく。
それが、
本当の意味での
“ギャフン”
なのだと思います。
戦わずして勝つとは、
相手を倒すことではなく、
自分の人生を、
相手から取り戻すこと。
人生を整えることで、
人は、もう一度、
生き直すことができます。