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病気になっても、病人になってはいけない!

2019/08/04
病気になっても、病人になってはいけない!

この時期(夏になると)、汗をかきながら、大量の薬をもらうためにキャリーバックを転がしていたことを思い出します。

 

21年前の8月、クローン病(消化器官の難病)が見つかって、頻繁に通院していた時のこと。

母と姉が、いつも

「元気の出るお洋服を着なさい」

「身だしなみを整えてカッコよく行きなさい」

と言いました。

もちろん、付き添ってくれる母や姉も、いつも以上に奇麗な色のお洋服を着て、お化粧もバッチリ、とびっきりのお洒落をしていました。

そんな僕たちを、まわりは、仲の良い家族が、毎週のように海外に出かけているように見えたようです。

(キャリーバックの中身は、大量の薬なのに…)

 

正直、まわりから勘違いされるのが悔しくて、もっとみすぼらしい格好で、気弱に病院に行きたかったのですが、母と姉は許しませんでした。

こんな時だからこそ、「素敵なお洋服を着るのよ」といって、病院帰りには、よくショッピングに連れていかれました。

 

「なんで、病院ごときで、こんなお洒落をしなきゃいけないんだ」

と思っていましたが、この時、病気になっても、病人になってはいけない!ことを教わりました。

 

「外見だけでも元気に見えるなら、それでいいじゃない!よかったわね」

「他人は気にしない!あなたには中身を見れる人になってほしいわ」

そんな前向きな母の言葉が、いつも僕を支えてくれたように思い出します。

 

 

残念ながら、人は見た目で判断されてしまいます!

 

でも、見た目さえキッチリしていれば、たとえ難病でも元気にみられるんです。まわりからは幸せそうに見えるんです。

肉体だけでなく精神まで落ち込んでしまうと、病人になってしまいます。誰かにわかってもらいたい気持ちばかりが強まって、無意識に同情を求めて、病気から病人へと変化します。

 

結局のところ、自分の本当のつらさや苦しみ、その痛みや絶望感は、決して他人には理解できないものです。

だからこそ、どんな時も、まずは自分が自分のことをわかることに努めて、自分で自分を救う意識を持って、自分が自分を元気にしないと、結局つらくなるだけなんだと思い知りました。

 

僕は、この経験から、人を見た目だけで判断せずに、人の内面をわかろうと決めました。

だからいま、こうして心を診るカウンセラーになっています。