「なんでも言ってね」
「困ったら、いつでも連絡して」
そう伝えても、多くの人は、何も言わず、何も連絡してこないまま──
そんな経験、ありませんか?
僕は、カウンセラーとして20年以上、人の心と向き合ってきました。
その中で、よく耳にするのが、
「本当にしんどくなったときほど、誰にも言えないんです」
「“なんでも言って”と言われるほど、何も言えなくなるんです」
今日は、その理由と、“本当に届く言葉のかけ方”をシェアします。
❖ なぜ「なんでも言ってね」が響かないのか?
🔹遠慮がブロックになっている
「迷惑かけたくない」「わざわざ言うほどでも…」と、自分の気持ちを抑えてしまう人は多い。
🔹“何を”言っていいかがわからない
「なんでも」と言われると、逆に構えてしまい、話しづらくなります。
🔹本当に苦しいときは、連絡する気力すらない
SOSを出す力すら残っていない…ということもよくあります。
❖ 心に届く“具体的な言葉がけ”とは?
ここからが大事です。
「ドアを開けてるよ」だけではなく、「この道を通ってね」と伝えること。
🔸選択肢を示す
「迷ったら、“LINEに一言だけでも送って”って思っておいて」
🔸条件を限定してあげる
「しんどい夜とか、眠れないときだけでも連絡くださいね」
🔸連絡のタイミングを仮設定する
「来週木曜くらいに、こっちから少し様子伺わせてもいいですか?」
🔸“あなたの声が聞けると私はうれしい”を伝える
「話してくれたら、私はうれしいし、少しでもラクになってほしいと思ってます」
🔸「こんなときがサインだよ」と教える
「泣くほどじゃなくても、“ちょっと無理してるかも”と思ったら、それが合図です」
例えば、、、
無理してない?
“ちょっと聞いて〜”ってLINE一言でも送ってくれたら、それだけで私はすごくうれしいよ。
しんどくなる前に、遠慮せず、声かけてね。
人は「助けて」と言うのが下手な生き物です。
だからこそ、言葉をかける側が“助けを出しやすい環境”をつくってあげることが大事です。
「なんでも言ってね」のその先に、
「こんなときは、こうしていいんだよ」という具体的な言葉を
添えてみてください。