今朝、不注意から、右手の親指を包丁で切ってしまいました。
けっこう深く、
しっかり血が出てしまい、
急いで圧迫してもなかなか止まらず、
しばらく腕ごと心臓より高くあげて、
ようやく「傷パワーパッド」で止血。
ひと段落して、
落ち着いたタイミングでふと思いました。
身体に傷がつくと、
僕たちは本能的に
「すぐに手当てしなきゃ!」
と動きます。
血が出れば慌てて止めるし、
傷口が開けばすぐに消毒して、
「これは早めに処置しないとマズい」
と、誰でも思う。
でも――
心が傷ついたときは、どうでしょうか?
カウンセリングをしているとよく感じるのですが、
特に昭和世代や、
我慢強くて人の期待に応えようとする人ほど、
心の傷に対しては“驚くほど何もしない”傾向があります。
「そのうち治るだろう」
「大人なんだから、弱音は吐けない」
「こんなことで泣いてたらダメだよね」――
そうやって、
出血していることにすら気づかないふりをしてしまう。
でも、放っておいた心の傷は、
知らないうちに“骨折”や“内出血”にまで進行していることも多いのです。
そして、ようやくカウンセリングに来られたときには、
その痛みはもう「長年の積み重ね」になっている。
身体の傷は、誰でもすぐにケアするのに。
どうして心の傷だけ、「勝手に治る」と思ってしまうんでしょうか。
目に見えないからこそ、
もっと早く、もっとやさしく、もっと丁寧に。
自分の心の声に、耳をすませてほしいなと思います。
傷を放っておくことが、「強さ」ではありません。
自分の痛みに気づいてあげることこそが、
本当の意味での「やさしさ」だと思います。
手のケガは、しっかり手当てしました。
じゃあ、心は?
今のあなたの心にも、
そっと絆創膏を貼ってあげてくださいね。
神社 昌弘(かんじゃまさひろ:本名)