東京にいると、なぜかよく外国人の方に道を聞かれます。
駅前でも、信号待ちでも、
「あ、絶対に来るな…」
と感じたその瞬間、スッと近づいてこられて、声をかけられる。
「Excuse me…」
「ホテルはどこですか?」
「この場所に行きたいのですが…」
昨日も、スペインから来られた女性が、迷い込んだようにキョロキョロされていて、目が合った瞬間、にこっとしたら、一気に駆け寄ってこられました(笑)
幸い、多少は英語が話せるので、身振り手振りも交えて、目的地を案内。
不思議と、話しかけられるのって、
“話しかけても大丈夫そうな雰囲気”
があるのかもしれません。
でも、それはたぶん、僕自身が、何度も海外で道に迷いながら、たくさんの人に助けてもらってきたから。
ロンドンの駅、
シドニーのバス停、
まったく読めない標識の国で、
やさしく声をかけてくれた人たち。
その時の“安心”って、忘れられないんですよね。
だから今は、立場が逆になっただけ。
持ちつ持たれつ、助け合いのリレー。
はじめての場所には、ワクワクと不安が、どちらも詰まっています。
そんなときに、
「大丈夫。楽しんでおいでね」
と言ってもらえると、人って、ぐっと安心するものです。
僕もそんなふうに、誰かの“少しの不安”に手を差し伸べられるような、さりげない存在でありたいと思います。
道を聞かれるって、案外、光栄なことなのかもしれません。