3年前の春。
僕は東京への拠点移動を決め、理想のマンションを探して奔走していました。
土地勘もエリアの希望も明確で、予算も見えていたので、
「きっとすぐに、良い場所が見つかるだろう」
そう思っていたんです。
ところが――
なぜか、何をどう探しても、決まらない。
良いと思った物件はタイミングが合わず、
内見に行けば、写真とまったく印象が違う。
申し込もうとしたら直前で他の人に取られてしまう。
いくつも、いくつも、ことごとく流れていく日々。
このとき、ふと頭をよぎりました。
――あ、今って「春の土用」だ。
僕は陰陽道を学び、暦の流れを日々意識して生きています。
ですから、「土用」の時期に大きな決断や契約ごとを避けるのが望ましい、ということも知っていました。
でも当時は、「間日(まび)」を選べば大丈夫だろう。
心身を整えていれば、流れに乗れるはず――そんなふうに、どこかで都合よく考えていたんです。
しかし、いくら整えても、何度動いても、決まらないものは決まらない。
そして、春の土用が明けて数日後。
ある日ふと見つけた物件情報が、直感で「ここだ」と感じた。
実際に行ってみると、駅からの距離、間取り、空気感、家賃……すべてが理想通り。
その場で即決しました。
迷いは一切なかった。
そこからの流れは本当にスムーズで、引っ越しの手続きも滞りなく進み、
家具や家電も“ぴったり”のものが次々に見つかっていきました。
まるで、今までの停滞は「時を待ちなさい」と言われていたかのように――。
この出来事を通して、改めて強く感じたことがあります。
それは、人の意志だけでは越えられない「自然の流れ」が、この世界には確かにあるということ。
たとえどれだけ心を整えても、
「時」が整っていなければ、動けないこともある。
陰陽道では、土用は“変わり目”の時期!
気の切り替わりが起こるこのタイミングでは、
あえて静かに過ごし、流れが変わるのを待つことが大切なのです。
「うまくいかない」のではなく、
「今じゃないだけ」という感覚。
僕自身、この感覚を実体験として体に刻みました。
焦らず、抗わず。
“その時”が来れば、すべてが一気に進み始める。
この自然のリズムと調和して生きることが、
本当の意味での「運に乗る」ということかもしれません。
もし今、何かが滞っているように感じている方がいたら、
無理に進もうとせず、一度立ち止まってみてください。
見えない流れに耳を傾けたとき、
あなたにとっての「ぴったりの場所」や「ぴったりの時」が、必ず見つかります。
🌿ご案内
神社昌弘のカウンセリングでは、
陰陽道の知恵と心理学の視点を掛け合わせながら、
“いま”のあなたに必要なタイミングと選択を、一緒に整えていきます。
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