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本当に「罪悪感」は手放す方が良いのか?

2020/10/05
本当に「罪悪感」は手放す方が良いのか?

こんにちは。

かんじゃまさひろです。

 

僕のカウンセリングを必要とされる、真面目な人たちが抱える問題のひとつに『罪悪感』があります。


「できない自分が悪い」
「すべては、未熟な私のせい」
「親やまわりの期待に応えられない私に原因がある」

そんな風に、完璧でない自分に対し『罪の意識』を感じて、なにか問題があるたびに、自分を責めたり、追い込んだり、裁いたりしてしまうことがよくあります。

完璧な自分を目指し、まわりの期待に応えようとする人に対しては、

「できなくてもいいですよ」
「あなたのせいじゃないですよ」
「まわりの期待に応えなくてもいいですよ」

そう言いいたいところですし、実際、そう言うことも多いのですが、なかなか心の深い部分に伝えることは難しく、実践していただくことは至難の業です。

なぜなら、そもそも僕たちは、無意識に『罪悪感』を抱えて行動してしまうように教育されてきた背景を持っているからです!


僕たちが受けてきた教育というのは…

…いまここにある完璧さを知るためのものではなく、努力を重ねて完璧になってゆくもの…

つまり、常に自分の未熟さを指摘されるものが多くありました。

だから、いつもできないこと」「未熟なこと」「不完全なこと」に負い目を感じて、それらを指摘される度に『罪悪感』を持つようになってしまったんですね。

もともと完璧な人間なんていないのに…
ましてや、親や教師、大人だって完璧でないのに…

本当に残念な社会です。

いまを生きるそれぞれが『罪悪感』を手放すことができたら、もっと生きやすくなるとは思いますが、それが、なかなか難しいですね。

きっと、本気で罪悪感を手放そうと思えば手放せるはずなのですが、手放せないには理由があります。

それは、実は、罪悪感を持っていることで『得』をしていることがあるということ。

例えば、

・罪悪感を持つことで、謙虚でいられる

・未熟だからこそ「頑張ろう!」という気持ちが湧く
・不完全から完璧を目指すところに「向上心」や「前向きな行動」が生まれる

・自分が悪者になることで、その場が丸くおさまる

・自分を悪くすることで、相手を良くすることもできる
・面倒くさいことを拒否したり現実逃避もできる

・常に自分を悪者にしているから、もうこれ以上自分が悪者になることはない


この他にも例を挙げると、もっともっとあります。

 

そう考えると…

 

『罪悪感』は手放せたら楽になると思いますが、実は、無理になくさなくてもいいものなのかもしれません。


罪悪感があれば、生きづらい事実は多々あると思いますが、たとえそれがあってもなくても、そこに囚われるのではなく、いまここにある「自分がどうしたいのか?」にフォーカスをあてて生きてゆくことが大切なことかもしれません。

あなたは、どう思いますか?