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子どもが「できない」と焦る時…

2020/03/03
子どもが「できない」と焦る時…

こんにちは。

カウンセラーの神社昌弘です。

 

今から10年ほど前、大切な友人から

「結婚したのはいいけれど、子どもができないの。どうしていいかわからなくて…」

そんな相談を受けました。

 

夫と共に、もう何年も不妊治療に通い、両親に精神的なサポートや金銭的な援助をしてもらっているにも関わらず、どうしても「できない」

それが彼女にとって、唯一の悩みでした。

 

「なぜ、私だけ?」

「こんなに頑張っているのに…」

 

これまでの想い伝えられて、僕は言葉に詰まりました。

受け止めることだけで精一杯で、即答なんて、できるはずもありませんでした。

 

子ども好きな夫婦であれば、すぐにでも欲しいと思うし、そこに追い打ちをかけるように、まわりは、

「子どもは、つくらないの?」

「早く子どもの顔を見せてね」

なんて言ったりするから、焦りや不安、愚痴が出てきて当然だと思います。

 

でも…

子どもは、つくるものではなく、できるものでもなく、授かるものなんですよね。

 

そうはわかっていても…

友人の子どもたちを見たり、子育てを頑張っている夫婦を見たりすると、「できない」を自分を責めてしまうのも無理はないと思います。

焦りと不安、そして、まわりからのプレッシャーで、押しつぶされてしまうこともあるでしょう。

 

だから、できないことに対して、文句を言いたい気持ちもわかります。

 

でも、それは、あなただけじゃない!

 

実は、僕自身も、僕に原因があって子どもができないことが分かって以来、ずーっと独りで悩み苦しんできました。

そのことを話すと、彼女の顔色が一変しました。

そして、彼女に、

「あなたのまわりには、あなたを想って、一緒に頑張ってくれる人がいて、いいよね。うらやましいよ」

って本心がこぼれてしまいました。

 

叶わない一点だけにこだわるんじゃなくて、すでに傍にいて、あなたと共に頑張り続けてくれいてる家族に、まずは「ありがとう」って言ってごらんよ。

そして、すでに頑張っている自分自身に対して、こんなに追い込んで「ごめんね」頑張ってくれて「ありがとうね」って言ってごらんよと言いました。

 

すると、彼女は、あふれ出す涙を止められなくなりました。

 

帰宅後も、ずっと泣いていたようです。

そして、家族みんなと自分自身に対して「ありがとう」と言い続けたようです。

 

そうして、しばらく経って…

 

次に彼女から連絡が来た時、今度は、僕が、あふれ出す涙を止められなくなりました。

それは、彼女が妊娠したからです。

 

彼女のお子様は、いま、とっても可愛く元気に育っています。

 

今日は、ひな祭り!

彼女と彼女のお子様が幸せでありますように。