こんにちは。
神社昌弘です。
僕には、師と仰ぐメンターが数名いるのですが、その一人が「増岡弘(ますおかひろし)」さんです。
長年、日本国民から愛され続けた声優で、アンパンマンのジャムおじさんやサザエさんのマスオさんを担当されてきました。
今から13年前のこと。
僕がイギリスで日本語教師をしていた時に、ロンドンのゲストハウスで出逢ったのですが…
その衝撃的な出会いは、この本の最終章で書かせていただきました。
御縁をいただいてから今日まで、“文通”や一緒にお食事をさせていただいたりして、大切なことを教えてもらってきましたが、中でも印象に残っているのが「正義」について。
増岡さんに出会う前、僕は正義とは悪を退治するイメージがあって、それはウルトラマンや仮面ライダー、スーパーマンなどのように、敵となる悪人や怪獣を、必殺技でハチャメチャに倒して、無残にやっつけて勝つものでした。
そんな正義がカッコよくて、そんな姿を真似たり、憧れたりしていましたが、長年ジャムおじさんをしていた増岡さんからは、悪人を倒すことよりも大切なことを教わりました。
それは…
正義を行う人は、実はアンパンマンのように、必ずしも強い者ではなく、普通に弱い者で、誰かが飢えていたり、元気がない時に、そっと自分を後回しにして救える人…
溺れている人を見つけたら死ぬ気で飛び込んでしまうような、本当は強くないけど、やらなきゃイケナイ時に勇気を出せる者…
正義とは…
・決してカッコいいものではなく、自分自身も必ず深く傷つく覚悟があること
・アンパンマンが自分の顔をちぎって、元気のない人たちを助けるような勇気があること
そんな風に教わりました。
勝ち負けにこだわったり、勝った負けたで判断している時点で、そこに本当の正義は無いんだなぁと思い知ります。
そして、やっぱり、困っている人のために愛と勇気で手を差し伸べることの方が素敵だとなんだぁと目が覚めます。
正義とは、カッコよくない、傷つくようなことを覚悟する勇気なんですね。
そんな増岡さんからいただいた教えは、今ではファイル3冊にもなっています。
未だに大切なことを教え続けてくださっていることに感謝しています。