どんなに時間が経っても、癒えない傷がある。
心も、体も、もう元気なはずなのに──。
毎年、この時期になると、あの夏がフラッシュバックする。
おはようございます、神社昌弘です。
今日は、ちょっと個人的な話を綴らせてください。
僕は指定難病の「クローン病」を20歳の時に発症し、
8度の手術と4年間の絶食を経験してきました。
そして毎年6月、更新手続きのために「大腸内視鏡検査」を受けます。
それが、今年で27回目になります。
慣れたはずなのに、慣れないんです。
正直、今でも、検査のたびに怖さがあります。
痛みというよりも、“記憶”が怖いんです。
あの冷たい検査台に寝かされた20歳の夏。
あのとき、初めて「クローン病」と診断されました。
あの部屋に足を踏み入れるだけで、心がざわつく。
どんなに心理学を学んでも、
どんなにスピリチュアルな癒しを実践していても、
“あの時の衝撃”は、完全には消えません。
でもね、だからこそ最近、思うんです。
「癒せないままでも、生きていける」って。
「そのままでも、ちゃんと頑張ってる」って。
もちろん、癒しは大事です。
でも、癒えていない自分を抱きしめることのほうが、ずっと大事な時もある。
心の傷が癒えても、体の傷は残ることがある。
体が回復しても、心が追いつかないこともある。
それが人間です。
だから僕は、
「もう癒えなくてもいい」と思えるくらいに、
今の自分を、認めてあげようと思っています。
今年も検査に行ってきます。
きっと何もないってわかってる。
でも、怖い。
だけど、行く。
そんな自分を、誇りに思っています。
同じように、何かを抱えているあなたへ。
無理に癒そうとしなくてもいい。