「ゲシュタルトの祈り」
私は私のために生き、あなたはあなたのために生きる。
私はあなたの期待に応えて行動するために、この世に在るのではない。
そして、あなたも、私の期待に応えて行動するために、この世に在るのではない。
もし縁があって、私たちが出会えたのなら、それは素晴らしいこと。
出会えなくても、それもまた素晴らしいこと。
これは、ドイツの心理学者、フレデリック・S・パールズが、ローラ夫人と共に創設した「ゲシュタルト療法」で使われる「祈り」です。
心理学の分野では、よく聞く内容ですが、人間関係で悩む、すべての人に覚えておいてほしい「祈り」です。
僕は、日々のカウンセリングでも、この内容を教えていますが、人間関係を良好にするためには、”絶対”に心に留めておきたい内容です。
真面目で立派な人たちは、無意識に、相手の期待に応えようとして、特に、親は子供のために、子供は親のために生きがちです。
でも、それこそが、危険です!
かつての僕も、親の期待や世間の期待に応えようと必死に生きてきましたが、周りの期待に応えようとすればするほど、自分自身を見失い、自分ではない誰かを生きて、いつも孤独と不安を抱えて、ついには、クローン病になってしまいました。
だからこそ、言いたい!
あなたの人生は、あなたのもの。
まずは、自分の期待に応えて、自分の人生を生きることが基本だ!
そこを、絶対に覚えておいた方がいいし、自分の期待に応えて、自分を幸せにすることが最優先なのです。
そして、
それができて初めて、相手の期待に応えていけばいいんだと思う。
自分が自分のために生きなくて、人のために生きるなんて、おこがましいから。
ましてや、自分が幸せもでないのに、相手を幸せにすることなんて、絶対にできやしないから。
だから、
もし、親の期待に応えなければいけないと思っている人がいれば、今すぐやめた方がいい。
親の期待に応えるのが、良いことではないし、親の想いに応えるのが、親孝行でもない!
本当の親孝行とは、親に感謝しつつ、自分自身が、生まれてきてよかったと思えるような素敵な毎日を過ごし、自分から幸せになって、親も含め、周りに幸せのお裾分けできること。
それが、親孝行だ。
これは、亡きご先祖様たちに対しても共通することで、僕たちが日々感謝しつつ、笑顔で、元気で、幸せで在ることこそ、最高の供養になる。
とはいえ、
これを頭で理解できて、わかったとしても、実践するのは難しい。
無意識に、他人の期待に応えてきた人は、自分の期待に、どうやって応えて生きていけばいいかわからないと思うし、何から始めたらいいのか?わからないと思う。
だからこそ、
今日は「ゲシュタルトの祈り」を紹介した。
それでも、自分一人で、生き方や考え方を変えるのが難しい時は、独りで頑張らなくていいよ。
素直に周りに頼って、みんなで一緒に考えて、ちょっとずつ実践練習していこう。
神社昌弘(かんじゃまさひろ:本名)
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